第72回日本病跡学会総会
第72回日本病跡学会総会
第72回日本病跡学会総会のご案内
この度,第59回総会に続いて東京藝術大学で再び,第72回総会を開催する運びとなりました。
今回のテーマは「天才たちの心を象るサルトグラフィ」です。病跡学においても,ネガティブからポジティブへと時代が大きく変わろうとしています。従来のパトグラフィが〈いかにして病気からそのような言動がなされ,創造性が発揮されたのか?〉を探究するのだとしたら,サルトグラフィという新しい領域では,〈いかにして健康からそのような言動がなされ,創造性が発揮されたのか?〉について検討していきます。
日本人は物事をポジティブに捉えることが苦手なのかもしれません。健康生成学(サルトジェネシス)の傘下にある諸概念は,すべて外来カタカナ語になっています。さあ,みなさんで,天才たち,そして作家・芸術家たちの心について健康生成的(サルトジェニック)なあらたな考察をはじめていきましょう。
そのようなテーマのもと,特別講演には日比野克彦学長をお招きしました。アートと心理学・精神医学の接点において何が語られ,何が創造されるのか,今からとても楽しみです。
教育講演には内海健名誉教授をお呼びしました。エピパトグラフィの金字塔『金閣を焼かなければならぬ』を上梓してからすでに5年が経とうとしていますが,わが師は次に一体どんな思索を展開するのでしょうか。こちらもとても楽しみです。
また,シンポジウム1として(精神科医ではない)対話のスペシャリストにとって〈健康とは何か?〉について,シンポジウム2として日本人画家たちにとって〈健康とは何か?〉について,特別対談として写真家の中平卓馬にとって〈健康とは何か?〉について,ディスカッションしていただきます。
いずれの内容も,病気のみならず,健康という新しい視座から天才たちの心を読みなおすというテーマでまとめてみました。みなさまと一緒に,あらたに感じ,考える機会になりましたら幸いです。
春の花咲く上野公園でみなさまのご参加を心よりお待ちしております。
記
テーマ:「天才たちの心を象るサルトグラフィ」
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会 期:2025年4月19日(土)〜20日(日)
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会 場:東京藝術大学 音楽学部 5-109 教室
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4月19日(土)
特別講演:
日比野克彦(東京藝術大学学⻑)
会⻑講演:
田中伸一郎
教育講演:
内海 健(東京藝術大学名誉教授)
シンポジウム1:「健康生成的な対話について考える」
孫大輔(鳥取大学)
平田オリザ(芸術文化観光専門職大学)
横道 誠(京都府立大学)
司会:斎藤 環(筑波大学名誉教授)
佐藤晋爾(筑波大学,茨城県地域医療教育センター)
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4月20日(日)
特別対談:「中平卓馬とは誰だったのか?!」
三脇康生(仁愛大学)× 江澤健一郎(立教大学)
シンポジウム2:「日本人画家の健康的な側面に光をあてる」
華園 力(はなぞのクリニック)
牧瀬英幹(中部大学)
宮下規久朗(神戶大学)
司会:村井俊哉(京都大学)
三脇康生(仁愛大学)
一般演題:発表15分,質疑応答5分を予定しています。奮ってご応募ください。
事務局長:戸部有希子(新百合ヶ丘総合病院精神科)
ご来場案内
JR : 上野駅(公園口)・鴬谷駅 下車徒歩10分
地下鉄 :銀座線・日比谷線 上野駅 下車徒歩15分
千代田線 :根津駅 下車 徒歩約10分
京成電鉄 :京成上野駅 下車徒歩15分
都営バス : 上26系統(亀戸←→上野公園)谷中バス停 下車徒歩約3分
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